女性のカラダのおはなし

私たち女性のカラダは、とても不思議で神秘的な存在だと思います。
生命の誕生と深くかかわり、太古の昔から、命をつなげてきたのですね。

月のリズムや宇宙のリズムに影響をうけて、毎月、生命を宿すための準備を整えるのです。
必要のなくなった内膜は子宮から剥がれ落ちて、月経として出て行きます。

実はこのときに、子宮の中身だけではなく、溜め込んでいた緊張やココロの不要物も吐き出すのです。
生理が終わったらスッキリ!するような感覚はありませんか?
毎月リセットして、また新しく生まれ変わることができる。
生理や出産を通して、ココロもカラダも心機一転することができるのです!

女性として生まれてきたこと、
ありがたく、そして幸せに思います。

女性の骨盤とゆがみ

腰はカラダの上半身と下半身をつなぐ大事な要(かなめ)、カラダの中心ですね。
つまり骨盤は骨格の土台となるわけです。

女性の骨盤は、妊娠・出産をする役目も担っているため、男性よりも大きく、また緩みやすくできているのです。
そのため、歩いたり座ったりするたびに、数ミリ動き、ゆがみが生じてくるわけなのです。
立っているだけでも重力の影響を受けているので、負担がかかっています。
これに加え、日常の悪い姿勢や癖がゆがみを大きくしてしまうのです。
ゆがみが慢性化してしまうと、脳が正しくない状態を「正常」と勘違いしてしまいます。
カラダの「中心軸」を意識し、脳に正しい姿勢を覚えこませることで、ゆがみを正していくことができます。

整体やカイロプラクティックなどでの他者の力を借りての矯正も有効ですが、自分の意識を変えていかない限り、ゆがみはまた戻ってしまいます。
自分の力で軸を作れるようになると、カラダはもちろんですが、ココロにもぶれのない芯が芽生えるのです。

骨盤の開閉

さてその骨盤ですが、「閉まっている方が良い!」と思っている方はいらっしゃいませんか?


骨盤を閉めるダイエットが流行ったこともありましたが、答えは×です。
「閉まりっぱなし」でも「開きっぱなし」でもなく、「閉まる」「開く」がスムーズにできる骨盤が良い骨盤、になります。
骨盤は常に開閉を繰り返しているのです。

1日の中で。1年の中で。

骨盤の開閉は、自律神経とも深く関わってきます。
朝起きた時、一番骨盤が引き締まり(閉まっている)、交感神経へと切り替わります。
そのため、「さぁ!1日やるぞ!」という気力が湧いてくるのです。
そしてお昼を過ぎて、ゆっくりと夜眠るための準備が始まります。

少しずつ開き始め、眠る直前が一番緩んでいる(開いている)状態で、副交感神経が優位に立ち、リラックスした状態となり睡眠に入ります。

季節によっても開閉の幅が変わります。一年のうち、冬が一番閉まっています。
春になると骨盤が開き始め、夏に最大に開きます。秋には閉じ始め、やがて来る冬に備えます。
冬は頭が冴えていて、暖かくなり始めた春にぼーっとすることはありませんか?

そして女性は、妊娠による変化はわかりやすいですよね。
妊娠すると骨盤はだんだん大きく開き、出産の時に最大になります。産んだ後、徐々に戻っていきますね。

でもそれだけではありません。
実は生理のリズムとも連動して、開閉のコントロールがなされています。

生理中(特に2日目)が最大に開きます。そしてカラダの中の不要物を排泄するのですね。
そして約2週間かけて、排卵に向けて閉じていきます。
排卵日が一番閉まり、そこからまた生理へ向けて次の2週間で徐々に開いていきます。
女性のカラダは常に変化しているのです。

「骨盤底筋群」?

聞いたことがなくても、なんとなく字からイメージできるのではないでしょうか?

ご想像通り、骨盤の一番下にある筋肉のことです。

上に「カラダの中心軸を意識してゆがみを正す」と書きましたが、わかりやすく西洋医学的にいうと、
体幹筋(コア筋、インナーマッスルともいいます)を整え、育てることで、中心軸を安定させていきます。
骨盤底筋群はこの体幹筋の一番下にあり、ハンモック状になって内臓や骨盤を支えています。

しかし、年齢とともに筋力は衰えてきます。女性は特に妊娠・出産などを経て、緩みやすいのです。
少し怖いお話ですが、緩みがひどくなると、膣から子宮が飛び出てしまう子宮脱という病気にもつながってしまうのです。

骨盤底筋力が強化されると、骨盤だけでなく内臓もきちんと支えてくれるようになるので、お腹周りもスッキリしてきます!
レッスンでは、呼吸に合わせて「しめる」と「緩める」という弛緩を繰り返し、バランスを調整しながら弾力のある筋肉を作ります。

中心軸と丹田集中

カラダの中心軸上に、丹田といわれるエネルギーの集中しているところがあります。

下から下腹の丹田、そこから真っ直ぐ上がって、みぞおち、胸、喉、額、頭頂、と意識をし、
エネルギーをつないでいくと、カラダの中心軸が整い、安定します。
エネルギーがお腹(カラダの中心)に集まると、その他の所は緊張がとれ、脳もカラダもリラックスできるのです。

レッスン中に「丹田集中」「お腹をしめる」という言葉をよく使いますが、
全身が力んでガチガチになってしまう方がいらっしゃいます。
こうなると、軸、とりわけカラダの中心であるお腹にはエネルギーが集まらず、
緊張しているところへ分散されてしまうのです。
「芯は強く」ですが、実はその周りの筋肉は緩んでいる(緊張していない)状態が良いのです。
そうなってはじめてココロもカラダも安定し、充実するのです。
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